
激動の時代でも花としあわせに暮らそう
花好きな私たちが、これからも花を楽しむために必要なこと
・環境変化に適応する
・花の技術を向上する
・節約をベースに考える
難しそうに感じますが、実はとても簡単なことです。
私たちの暮らしの中で、「自分ではどうにも出来ない」ことが、正直増えてきました。
その中で、この3つは「自分次第で簡単に叶える」ことができ、花が趣味の方も仕事の方も、この考え方を根底に持っていれば、あなたの花人生は楽しく幸せなものになります。
環境変化に適応するには?
急激な気候変化、品不足、価格高騰。
気候変化には知識と経験で対応する、「変化を楽しむ」ことが大事です。
花好きの皆さん、クリエイターさんは「変化」を楽しいと感じるタイプだと思います。変化には良いことも悪いことも含まれますが、良いことにフォーカスしていけば、とても楽しい日々になるはずです。品不足は代用品や新しい方法を試してみる。これも「発見」の日々になるわけで、楽しいことです。
価格高騰は正直、楽しいことではありませんが、考えを変えると…
今までいつも、生花を買っていた人は花苗を育てて、部屋に飾ってみる。花苗を育てて飾っていた人は種蒔きにトライしてみる。そして、生花だけにフォーカスしていた人は、観葉植物を室内に置いたり、造花を飾ったりと、生花だけに決めず、ミックスした花飾りインテリアを楽しんでみる。実は、海外ではこのスタイルが定着しつつあります。
変化には、新しい感覚や考え方でチャレンジする。そんなふうに柔軟に行動や考えを巡らしてみてください。「ひとつの事にとらわれない」を習慣にすると、「あ〜、考えるだけでワクワクしてきた」という気持ちで満ち溢れてくると思います。
花の技術を向上する
あれ?ポジショントークですか?と言われそうですが、そういう内容ではありませんから、ご安心を!
苦難には「知恵と技術で立ち向かう」という一般的な話で、花の技術や知識が向上すれば、対応できる範囲が無限大に広がっていくからです。
花を楽しむために、知識や技術があれば、より楽しむことができるのは皆さんもご存知の通りです。
全てを知らずとも、ご自身の環境で失敗となってしまうことを改善するにはどうしたらいいか?は、今の時代、調べればたくさん出てきます。ですが、正しくない情報も多く、どれが正しいかよくわからない…というご意見もよく耳にします。
私のおすすめは、情報を伝えているだけのサイトやYouTubeを参考にするのではなく、「結果」をきちんと画像や動画で見せている人の情報を見極めることです。
ここでちょっと花を仕事にしている方に考えてほしいことがあるのですが、クリエイターさんをみていると、新しい技法を習得することにフォーカスしすぎている方が多いなと思います。一度、基本の基本に立ち返ってみたらどうかなと思うのです。なぜかというと、基本の基本を知っていれば、新しい技法やデザインは観察するだけで、自身で生むことができるからです。そして、その新しい技法でそのまま想像力をプラスして、より応用した作品を産むことが出来ます。おそらく、習うより失敗作はたくさん生まれます。ですが、その失敗作から学ぶことがとても多く、自分の技術の足りなさを目の当たりにできる絶好のチャンスでもあります。その足りなさを補い、失敗から新しいデザインが生まれることも、とても多いです。
新しい技法を習うことは楽しいことでもありますが、キリがありませんし、その切り取った部分しか身になりません。私はハーバリウム大ブームの際、誰からも習わず、すごい作品数の中、母の日週間でサイト売上1位をいただいたことがあります。「他の作品と違う」「デザインが素敵」「どうして、上に上がってこないのですか?」など、見た目と技法の両方から色々なご意見をいただきました。それらは、基本を知っていれば、どうデザインするかが想像がつきますし、薬剤の使い方は必ずインストラクションが添付されています。
節約をベースとして考える
花が趣味なら、長く楽しめる造花と生花をミックスする。園芸が趣味なら、培養土を購入していたのを安価な材料で自分で作る、土を改良して使う。苗ばかり買わずに種で楽しむ。種を買わずに、ラクチンで楽しいこぼれ種でワクワク園芸を楽しむ。生花の花を最後まで楽しむ花手水にする。猛暑の時期は生花も園芸もお休みして、秋冬の計画を楽しむ。楽しむ方法は無限大にあります。
これが出来ない、あれが出来ないを嘆いてみても仕方ありません。時間の無駄と心の消耗無駄です。
楽しいことは、楽しむ方向で考える。暗いところを見ていても、いつまでも薄ぼんやりしているだけ。明るい部分を探して、そっちへ歩いて行った方が毎日が楽しくなるのは明らかです。
花を仕事にしている方は、クライアントさんにどうしたら節約できるかをはっきりとお伝えすることが大事になってくると思います。何も安くしましょうと言っているのではありません。例えば、高い花材と安い花材を組み合わせて、見た目のクオリティーは落とさない。サイズを一回り小さくする。メリハリをつける。花は贅沢品です。今までになく「価格なり」な作品やご提案は受け入れてもらえなくなってきています。満足していただける作品は、素晴らしく上手で豪華な作品とは限りません。クライアントさんをよくよく観察して、何を望まれているか、おそらくご本人にもわからないのですが、そこを読み取ることが、この仕事の一番重要なところだと思っています。花は表面的に「綺麗」なものですが、実際はそうではなく、「気持ちや心を動かすもの」です。節約をベースに考えたとき、これからは、ここがより重要になってくると思います。
好奇心を旺盛に♪
体力のない病弱な私が5年前に自力で庭つくりを始めました。それはもちろん今まで作ったふたつの庭が、一つは人任せ、一つは何十鉢の鉢だらけで、バランスの良い、自分が好きな空間を持つことが出来なかったから。そして、シニアに向かうにつれ、自身の体調や体力の変化に合わせて、庭を変化していけないだろうか?と考えたからです。庭つくりをしていくうちに、時代がどんどん変わってきました。もしかしたら、数年後には庭で自給自足しているかもね、なんて言っていたことが現実になってきました。
私は学びに繋がる好奇心は人を救うと思っています。逆に、面倒という気持ちは諸悪の根源だとも思っています。日本人の私たちは、平均して良い成績を取るっていう生き方をしてきましたが、大人になった今、自分がどんどん学びたいことに没頭する。面倒と思ってしまうことは効率化して、ネガティブな感情を少なくしていく。そして、好奇心の赴くまま、ここの話なら、花を楽しむ。
花は決して飾るだけが役割ではなく、食物だったりもしますし、薬草やハーブティーの元だったりもします。そうやって、花や植物を楽しみ尽くす暮らしを人生の心の支えにしてみたらどうかなと思います。
花は単なる、夢見る夢子ちゃんと言われる時代はとうに終わっています。
花を通して、考え方や精神を鍛えたり、自分の思考性を変えて、生き方を楽にしたりしてきた人をたくさん見てきました。私は花や植物がそんなふうに人々に寄り添っていき、地球環境を良くしたり、人々の心を満たす一助になればと思っています。
ここまで読んでいただいた方々に、心から感謝いたします。
あなたのフラワーライフが楽しく有意義なものでありますように!